相続の準備の一歩とは?
【10月発行の会報『ココ・DE・タイムズ』44号より】
今年もあと残り少なくなりました。年齢を重ねるごとに時間の経過が早く感じ始めたのは還暦を過ぎた頃でしょうか。その頃から老後の事を具体的に考えるようになり、更に70歳を過ぎると自分の最後をどのように迎えたいのかも考えるようになりました。
相続を兼ね合わせた整理の仕方は若い方にはピンとこないかもしれませんが、この機会に自分自身の事ではなくご両親や身近な方に少し思いを馳せてみてください。きっと聞いておきたいことが山ほど出てくると思います。
金融資産や不動産などの財産はもとより、確認しておきたい細かいことが沢山あります。
延命治療についてのご希望、お墓の事、仏壇の管理、交友関係の方々の連絡の要・不要、生命保険の証書や不動産の契約書、年金手帳、保有カード、その他契約書等々沢山あります。ただ相続の準備については子どもの方からは聞きづらい事でもあります。相続を受ける子どもの方より、相続する親の方から話をしないと物事は進みません。細かい作業があるという事はある程度の体力も求められ、元気である必要があります。整理しながら昔の事を思い出して手が止まり作業が進まない日もあると思います。
忘れていたものが出てきたり、昔の事を思い出したり、懐かしんだりしながら物の整理をしていくうちに自然と気持ちの整理も出来ていくように感じます。
気持ちの整理をする前に先ずは物の整理が大事かと思います。
先ずは身の回りの物に心を向けてみてください。不要な物、残しておきたい物と二つに分ける事から始めましょう。年齢を重ねて尚、学ぶことや沢山の気付きが際限なくある事も知り、 「今頃になって分かるなんてもう時間が足りないわ」と思いつつもこれまで健康で生きて来れたからこそ学べた事に感謝です。残された時間は更に内容をギューッと凝縮して過ごしていけたらいいなと思っています。
誰のためでもなくご自身のために相続の準備をスタートなさってみてください。
来月より定期的に相続のミニセミナーを開催します。ご興味のある方はご参加くださいませ。
★相続のミニセミナーのご案内はHPのお知らせ(TOPページ)にてご案内します。
ファイナンシャルプランナー 芝 禮子
認定プライマリー・プライベートバンカー、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。
約20年前にココ・DE・プランニングを立ち上げる。当時からのお客様とのお付き合いは20年以上になり、現在では、20代~70代のお客様の家計相談をおこなっている。相続のご相談が増えたことをきっかけに、2020年に相続トータルサポート島根を立ち上げ、地元島根の専門家メンバーの方々と連携しながら相続のお困りごと解決のサポートをおこなっている。